NTT東日本さまにデール・カーネギー・コースを導入いただきました
なぜデール・カーネギーが選ばれたのか、お話をうかがいました
NTT東日本さまでは、社会に出る前の学生に、自社のオリジナルツールとソリューションを使い、社会課題を解決していく挑戦ができる「つなげてうみだすインターン」を提供しています。
今回は、インターンシップ期間中、学生のアドバイザーとしてプロジェクトに参加する先輩社員(セクレタリーズ:社内副業として稼働の20%で活動)を対象とした、ヒューマンスキルを磨く研修として、デール・カーネギー・コースをご採用いただきました。
なぜ、デール・カーネギーが選ばれたのか、受講の感想、研修から得られたもの、学んだことを今後どう役立てるかなどを、3名の方にお聞きしました。
お話を聞かせてくださった方:
左から
伊藤 信吾(いとう しんご)さん
総務人事部。社内の海外MBA留学準備期間中にインターン事務局を務めた。現在、米国に留学中。
小野寺 惟文(おのでら ともふみ)さん
総務人事部 人事第二部門 採用人事担当、現インターン事務局長
治田 朋実(はるた ともみ)さん
ビジネスイノベーション本部 SE
「学生とコミュニケーションを取るスキルのばらつきをなくし、全員のヒューマンスキルに磨きをかけたかった。」(伊藤さん)
伊藤さんが1年間インターン活動を行って課題と感じたことが、学生とコミュニケーションを取るためのスキルに、各個人に多少なりともばらつきがあったことでした。そのスキルは技術的なことではなく、人間性、ヒューマンスキルの部分でした。「この人みたいになりたい」と思わせる、人を惹きつける能力、人前で話す能力を、メンバー全員がスキルアップしていく必要があると感じた伊藤さんは、研修会社探しを始めます。
「テキストベースではなく、実体験ベースで、自分の殻を破ることができる研修を探していた。」(伊藤さん)
デール・カーネギー・東京にご相談いただき、コンサルタントからトレーニング内容の説明を受けている間、伊藤さんの頭にひとりの方が思い浮かびました。その方は、とてもやさしく、学生とも仲良くできるのですが、ちょっとぶっきらぼうな方だそうです。「そういう彼が、学生と一緒にバカをやれるようになったら、きっととても良いだろうなと。彼みたいなタイプに大きな影響を与えられる研修だとはっきりイメージできたのが、決定打となりました。」
「デール・カーネギーと言ったら“人を動かす”と思っていたので、ステップ論で“人を動かす”のはこういうことですよと教えてもらえるような研修だと思っていました。でも違ってました。」(小野寺さん)
研修の導入を決定した伊藤さんは、参加者に事前に研修内容の説明はしませんでした。内容を熱く語っても伝わらないと思った、その場でどう対応するかというスキルを身につけてほしかった、「そういう恥ずかしいことはやりたくない」と拒否する人が出てくることが予想された、という理由から、あえて何も言わず「リーダーシップ・コーチング・スキルを鍛えるための研修です」と言って送り込んだそうです。
「自分がどうやってリーダーシップを発揮していけばいいのか、どうやってチームメンバーを惹きつけていったらいいのだろう、ということが僕の課題でした。」(小野寺さん)
ご自身の課題解決につながるのではないかという目標を持って研修に臨んだ小野寺さんは、研修期間である3日間、みんなで体を動かして、同じ時間や空間、動きを共有したことで、相手の人となりも理解でき、お互いの信頼関係、人間関係が深まったという実感と、本を読んで頭で理解するより、実際やった方が早いんだという気づきがあったそうです。また、小野寺さんは、人事異動により現在のポジションに着任したばかりで、新たに人間関係を築かなければならない人が多い中、デール・カーネギーのゴールデンブックに書かれている原則をひとつずつ試して、社内の人とも、学生とも、信頼関係を築くチャレンジをしていきたいと語ってくださいました。
「デール・カーネギーの原則で一番印象に残っている原則は“まずほめる”です。」(小野寺さん)
会社での打ち合わせは効率重視で、結論や課題をまず言う形だったそうですが、“まずほめる”という原則を知り、自分の立場に置き換えた時に「ありがとう」「ここがいいね」と言われると、言ってくれた人の助言は素直にきいてみようと、そういう気持ちの変化が、小野寺さんにあったそうです。前職がSEだった小野寺さんは、気心が知れたメンバーと毎日会える環境で、課題から会話に入っても違和感なくコミュニケーションが取れていました。今回、社内副業として稼働の20%で活動しているセクレタリーズ(SEインターンシップを運営するメンバーの通称)のみなさんとは、週に1度会えるか会えないかという距離感の中、デール・カーネギーの原則を知らなかった場合は、みんなのモチベーションを上げることに苦労していたかもしれないとのことです。“まずほめる”は使いやすい、即効性のあるツール、原則として使っていただいています。
「あこがれの社員と思ってもらったり、リーダー的な存在になるということには、苦手意識がありました。」(治田さん)
この研修では、自分に自信をつけて、リーダーシップを発揮できるような人になりたいという目標で挑まれた治田さんは、1対1で話すことは得意でも、人前で話すことが苦手だったそうです。今回の研修では、みんなの前で即座に自分の考えを発表しなければならない挑戦の場面が多々あり、それをやりきったことにより自分の中で殻を破れたという実感が持てたそうです。コーチングにより、身振り手振りをオーバーアクションで話すアクティビティなどは恥ずかしかったと言いますが、最後は何の抵抗もなく発表できるようになり、そこが自分でも変われた部分だと言っていただきました。恥ずかしさや「嫌だ」という気持ちは、クラスのみんなが見守ってくれたこと、講師がたくさんほめてくれたことで克服できたそうです。また、今回のインタビューのような形も苦手だったとのことで、今まで避けてきていたそうですが、「今回研修を受けて、こういうことにも挑戦しようと思ったので、快く引き受けた」と、気持ちの変化があったそうです。「今、自分、結構しゃべれてるなって思います。」と素敵な笑顔で語られていました。
「初日に経験した失敗が、その後の自分の成長を促してくれました。」(治田さん)
クラスでは初めて会う人も多い中、自分を良くみせなければいけないと思いこんでいたという治田さんは、初日に失敗してしまい、とても落ち込んだそうです。そんな中、クラスのみんなが安心安全な環境で、治田さんの失敗からの成長をとてもほめてくれ、それが自信につながったそうです。「初日に失敗してよかったなと、あとでとても思いました。」と治田さんの本音を教えてもらいました。
「ほめ方を変えたところ、そこから話が広がり、仕事もしやすい関係になれました」(治田さん)
研修中、フィードバック的なほめ方をしてもらってうれしかったという治田さんは、同じように後輩をほめてみたところ、「そこから話が広がったり、仕事もしやすい関係になったので、とてもよかったです。」と、ほめる方法を変えるだけで、人が動いた瞬間を体感いただけました。
「いやな経験をしないと人間成長しないんですよ。」(伊藤さん)
今回なぜ伊藤さんが研修を準備したのかを説明せずに研修が行われたため、参加者の中には「ただ恥ずかしいことをさせられた」「嫌だった」と、研修の意図を理解できていない人もいるかもしれないという危惧がありました。「人が成長するには、修羅場をくぐり、自分を追い込んで、そういう経験をする必要がある、そういう経験をしている人は、人にやさしくできるようになるし、自分が恥ずかしい/嫌だと思うこともできるようになる」と伊藤さんは言います。幸か不幸か、会社や社会で修羅場を経験しなくても済む人もいますが、今回の研修ではその修羅場に似た経験(自分のコンフォートゾーンをストレッチするアクティビティ)をしていただけたのではないかと思います。そういう経験を経て、人間が成長するきっかけをアプトプットできる研修だった、得意なところは輪をかけてよくなり、苦手だった部分が埋まった、克服できたのではないかという感想をいただきました。もし受講後、研修内容について「なぜあんなことをさせられたのだろう?」とモヤモヤした気持ちをお持ちの方は、こちらを読んで自分なりの答え合わせをしていただけたらうれしく思います(笑)。ありがとうございました。