ビジネス達人の教え

Episode #71 自分で自分を「整える」ということ

ビジネス達人の教え



年末年始に新たな夢や目標を考えた方々も多いと思います。そして、昨年末のポッドキャストでもお話しをした、年末年始に自分や周りに感謝を向ける「感謝祭」をされた方がいらっしゃったら嬉しいです。年が変わり、今年は特に年始から急激なエネルギー、「気」の変わりのようなものを感じている方も多いと思います。クライアントの皆様からは、「今年は自分の場所で自分ができる事に最善を尽くすことで貢献していきたい」というようなメッセージも多く頂きました。自分ができることに尽力することを我々一人ひとりが実践し、周りの人の心に火を灯すことができれば、いつかまわりまわって遠くの顔も名前も知らない誰かの心にも火が灯るでしょう。そうすることで、世界中が明るくなっていくことが出来るのです。そのためにはまずは自分の心に火を灯し、自家発電できるようになったら素敵だと思います。そのような暖かさを伝播させる役割を私たちは担っていると改めて感じるこのごろです。

私も長年、自分を先に満たすことは自分勝手なのではないか?と思っていました、しかし、それは、自分勝手とは対極で、自分を満たすことは、常にどんな状況でもその場所にいる自分の気持ちを自分で整えることができる人になる。「自分の「気」を整える事ができる人になる。」という事なのだと思います。それは、自分に感謝することで元気、勇気、やる気のエネルギーを自家発電できるということです。そうすることで自分と同じように他者も大切にできるようになっていく。ということなのです。自分を自分がしっかり認め、信じてあげられるからこそ相手の事も認めて、信じてあげられるようになるのです。

特に、昨年末に私のポッドキャストをお聴きになり、「感謝祭」を行った皆さんであれば、このまずは自分を認めて満たす事の必要性は馴染みがある事になってきていると思います。

自分が満たされていないまま相手に与え続けると、相手を認めたりギブする事で、自分にエネルギーをチャージしているということになります。すなわち、相手を認めることができる自分は素晴らしい!相手に与えているから自分は素晴らしい!という○○だから自分は素晴らしい!という「条件」を満たすことで自分を認ている人になり、他者を「自分を満たす材料」にしていることになるのです。胸に手を当てて考えてみましょう。他者を使って自分が素晴らしいということを確認する方に人は魅了されるでしょうか?親しみを感じるでしょうか?すごく褒めてくれたり、Giveしてくれる方でもなんだか、自分が幸せそうじゃない方に対して違和感を持った経験はありませんか?字づらはポジティブな事を言っていてもなんだか人が集まらない、そんな方が頭に思う浮かぶ方もいらっしゃるかもしれません。

これをリーダーシップに当てはめても同じことが言えます。

自分で自分を整える事ができ、満たされているリーダーはなぜ魅力的なのでしょうか。
改めて、一つ考えて頂きたいと思います。

皆様はこのようなリーダーに会ったことはありませんが?

「あのリーダー、とても献身的だけど、なぜか人が集まらない。人々がついて行かない。」

そう言う方がいらっしゃるとしたら、その方は自分が満たされていないのに与え続けて居るのかもしれません。または相手にgiveすることで、相手からの賞賛を得ようという方だったりします。結局Giveしているようで、相手からの見返り、すなわちエネルギー、日本語でいう「気」を奪うことで自分を満たしているということになります。

最近の弊社のトレーニングの受講者の方々も、相手にgiveする前に自分を満たすこと。すなわち自己基盤が大切です。という共有をして下さる方が増えてきました。

弊社のトレーニングは、まずは自分の態度から変える。相手にフォーカスする。ということが大切という事をベースに行われますが、リーダーは自分を忘れているくらい、相手と一体になる。そのような存在になって本当の人望が集まるのです。常に自分の気が満たされているので、自分の気を満たすことを求めていない、そんな方々のところに人が集まるのです。

リーダーが圧倒的に充足感で満たされていれば、皆がその方を心の支えにするでしょう。常にその方がいるから安心する。その方の存在のおかげで自分にも思いもよらないような力が発揮できる。そんな守り神のような存在になってあげられるリーダーが求められる時代となったと確信しております。この世に神様が存在するとしれば、神様は自分のこと認めて!って大騒ぎしません。あーしろ、こーしろと多くを語らず求めません。そして、そもそも、その存在は目に見えないものであったり、手に取って触る事ができないものであったりもします。それでも、多くの人々はその存在の影響を受けているのです。日本でも、我々の多くは初詣や折に触れて、寺社にみんなが手を合わせるために集まります。その場所は目に見えない「気」が整っていて、その場所に行くことで「良い気」を頂くのです。その「気」は「勇気」になり、「元気」になり、「やる気」になり「景気」に反映されるのです。

それは、これまでの、隙がないリーダーや、一目置かれ、距離を持たれ、嫌われ役を買って出てピリッとした空気を提供するようなリーダー像とはだいぶ変わってきたと思います。結果を出すという上では、自分にも他人にも厳しく叱咤激励をしながら、周りに行動を促すというリーダーシップも存在します。そのような統率力により人が秩序を保つことができ、和を保つことができた時代があったからこそ、今の豊かさがある事を認め、感謝をした上で、これまでも、そして実はこれからも、時計の針を見ながら眉間に立てじわを寄せるリーダーシップよりも、羅針盤を持って夢を語るリーダーの基に人が集まるというのは世の常であるということを再確認したいと思います。

ですから皆さん、夢を集め、向かいたい方向に顔を向け、今日もこの場所で最善を尽くしましょう。そうすれば周りに自発的に集まった我々が皆で一緒に楽しく遠くに行くことができます!

関連ページ

デール・カーネギー・東京・ジャパンでは、最新情報やビジネス・職場・プライベートの課題を解決する
重要なテクニックなどをご紹介するメールマガジンを配信しています。