チームの皆さん私がついています!
ソート・リーダーシップ・シリーズ ビジネス達人 #10 (リーダーシップ)
完璧な人の完璧な人による完璧な人のためのリーダーシップ!は存在するでしょうか。成長する組織とは、絶えず挑戦に挑み、そこからの学びをさらなる改良改善につなげるのです。デール・カーネギー自身も「悔しい気持」と「失敗」、この二つこそが成長への足掛かりになる。と言っています。
組織の中で起きたネガティブな出来事を上司が最後まで事態を把握し得ないということはありませんか。チームメンバーはミスやネガティブな出来事を自分で抱え込み「上司にミスが見つかったどうしよう。。。このネガティブな問題をどのように報告しよう。」そんなことを考えて胃の辺りが重く、押しつぶされそうな気持で日々を過ごしているとかもしれません。ネガティブな出来事を隠そうとすればするほど、上司とのコミュニケーションが滞り、さらに対処が遅くなることは容易に想像がつくものです。特に日本は、完璧であることが美徳とされる文化であるため、私達はネガティブな出来事の共有や報告は爆発寸前まで、または実際に爆発してしまうまで自分で何とかしようとする傾向にあるのかもしれません。
または、実際にミスをしているわけではないけれど、進捗が思わしくないとき、ミスを犯すのが怖くて前に進めず、自分ひとりで悶々としているチームメンバーもいるかもしれません。人は思い悩みながら仕事をしている時、ポジティブにダイナミックなパフォーマンスを発揮することはできるでしょうか。しかも、思い悩む重たい雰囲気は職場全体にも少なからず影響を与える事になります。事態を後で知り「もっと早く言ってくれれば良かったのに!」となるケースは往々にしてあります。実際には「致命的なミス」というものはなく、ミスから学んでさらにパワフルになる事がほとんどなのです。
ある組織では、ほんの小さなミスや違反をした社員が、それを隠そうとしたために解雇されたという事がありました。そのようなことがあったにもかかわらず、その組織で、チームメンバーが上司から問題を隠すことがなくなることはありませんでした。
日々沢山の「新しい挑戦」をしている私達です。ミスやネガティブな事態が起きても、それがタイムリーに上司に共有され、チームメンバーのやる気を損なわずに、さらにやる気を起こさせるにはどうすればよいでしょうか?後半で、詳しく見ていきましょう。
ネガティブな事もタイムリーに共有され、チームメンバーのやる気を損なわず、さらにやる気を与える方法をみていきましょう。
ピンチはチームの結束を増す良い機会にもなります。上司が問題を起こしたチームメンバーに感情まかせに注意をすれば、他のメンバーはそれを見て、上司に悪い知らせを伝えてはいけないと結論付けてしまいます。それは理想的な状況でしょうか。そうです。上司は、正義の味方!一生懸命に日々チャレンジに挑むチームメンバーを後押しし、進んでチームメンバーをサポートし、時にはトラブルシュートの最前線に立つのです。チームのメンバーを応援し、かつ信頼していることを本人たちに伝え勇気づける事で、チームメンバーが安心して、常に想いを共有してくれるような信頼関係構築と環境づくりが可能になります。
実際の受講生の方のエピソードです。その方は、まだミスを犯してもいないのに、ミスを起こすことが怖くて前に進めませんでした。チーム内の人間関係は良好で、まわりに相談しても、「ミスは気にしなくていいよ。」と言われるそうなのですが、「気になるものは気になる!」いつも気持ちが晴れなかったそうです。ある時、上司とのワンオンワンで思い切ってプロジェクトの進捗が思わしくないことを報告したそうです。そうすると「私は貴方を信じてます。大丈夫です。自信を持ってください。何があっても必ず学びがある。」と言われたそうです。そのように激励されると、すーっとして、勇気をもって挑戦しよう!最善を尽くそう!という気持ちになり、いろいろな案がどんどん湧いてきたと言います。これまではミスをしないことフォーカスしてしまっていた。その結果、考えがコンパクトだった。今はダイナミックに楽しく考えられるようになったとはなしてくださいました。結果、そのプロジェクトは大成功したそうです。
応援され、安心して前に進める事のパワフルさは非常に大きいのです!ミスをしないように無難に過ごす集団を育てるよりも、チームメンバーが様々なチャレンジに果敢に挑める「安心安全な環境」を整備することこそが上司の務めなのです。そして、もしもそこでミスが起こったとしても、挑戦した事、素早く共有してくれたことなど、相手に良い評価を与え、それにこたえようという気持ちを起こさせるのです!そうして、激励します。欠点も簡単に治せると思わせるのです!そうすれば、部下はさらにやる気を増し、喜んで協力をしてくれるようになります。
そう、チームのみなさんが輝くのは、あなたがついているからなのです!
Dr. Greg Story
President of Dale Carnegie Tokyo Japan